2014年10月29日水曜日

Food Dayに、アメリカの食育を考える


先週10月21日は、National Food Dayでした。Food Dayとは、健康で、手頃な価格で、持続可能な食品が手に入るように、より良い食料政策を作るための、全国規模の草の根運動を祝う日です。
そこで、私の子供達が通う学校でも、それに合わせ、20日にFood Day Festivalが行われました。

 アメリカでは、子供の肥満は大きな社会問題になっています。実に子供の3人に一人が肥満。
砂糖摂取量の増加、運動不足、ファーストフードの普及とそのビジネス戦略、加工食品の普及などなどの要因が、肥満の増加に繋がっていると考えられます。このような問題を解決していく為には、大人も子供も意識を変えていく必要があり、その為に正しい栄養教育が必要なのです。
 ですが、食育という言葉が定着してきた日本と比べ、アメリカは栄養教育、食育の分野は、まだまだ遅れています。 

例えば、学校のカフェテリアでは、メニューを決める担当者が栄養学を学んだ人である事は少なく、提供される食事も、フードコートの様な、出来合いの食べ物を暖めて出しているような所も少なくありません。日本の学校で出される給食は、季節の食べ物を取り入れられており、栄養学的によく計算されている美味しい食事で、学校、社会での食育に 大きく貢献していると思います。このような食育教育、給食をアメリカでも、ぜひ導入して欲しいと思うのですが、その反面、宗教、信念、人種、文化の違いが 大きいアメリカでは、同一の食事を全員に提供する事は不可能、ということもよくわかります。せめて、カフェテリアでも、不健康な食品を排除し、健康的で美 味しい食事が選択出来るように、政策が進んでいって欲しいと思います。

健康的な食生活を推進する為に、米国農務省は2011年に、食事のガイドライン『マイプレート(MyPlate)』を発表しました。

『マイプレート』は、肥満や生活習慣病を予防・改善する為は、どのような食事をすればすればすれば良いかを、実際のお皿をカラフルに分けて、バランスの良い食事が視覚的に理解出来るようにした物です。現大統領夫人、ミッシェル・オバマ氏は児童対象の肥満撲滅キャンペーン、『レッツ・ムーブ』を推進しており、この『マイプレート』もその一環なのですが、残念ながら、あまり一般には広がっていないようです。


学校で行われたFood Day Festivalでは、地元のレストランや食品店、父兄、生徒のボランティアが、食品の試食、食べ物に関する展示などを行いました。
このような学校のイベントは、夕方5時や6時といった時間帯に行われる事が多く、多くの保護者は、その日は仕事を早めに切り上げて、子供と共に参加します。 朝8時や夕方6時といった時間に、保護者が出席したPTO(PTA)イベントを行うのも、アメリカ的ですね。


談ですが、当日は、生徒による野菜や果物を使ったレシピコンテストも行われ、子供達が出品したOkinawa-style stir-flied carrots with tuna and eggs (人参のしりしり)も、見事3位に入賞し、副賞として、地元スーパーの有機食品の詰め合わせを頂きました。これからも、美味しい健康的な食事を、自分たち でも作っていってね!

教頭先生から商品を受け取る息子と娘

会場となった体育館の様子
地元レストラン提供の食事を試食する子供達


Food Day Festivalは、生徒や保護者にとっても、新しい食材に挑戦したり、正しい知識を身につけていくよい機会でした。



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