2016年1月28日木曜日

子宮頸がんワクチンを打ってきました。 

(注)私は、メルクセローノ社、グラクソスミスクライン社や、その他いかなる製薬会社とも利害関係はありません。

アメリカでは、医療保険(健康保険)の関係から、主治医を決めて年に一回の定期検診を受けることが一般的です。小児の場合も、検診とワクチン接種はほぼ全て主治医のもとで行います。

保育園に預けたり、小学校に入る時も、主治医による健康診断書(ワクチン接種の記録を含む)の提出が義務付けられています。

さて、前置きが長くなりましたが、今年で11歳の娘が、今回、子宮頸がんワクチンの接種を受けました。

アメリカでは現在3種類の子宮頸がんワクチンが認可されています。娘は、9価の子宮頸がんワクチン(ガーダシル−9Gardasil®-9;HVP−9)の接種を、受けました。

ここで、9価とは、100種以上あるHPVの中で、子宮頸がんを引き起こしやすい9つのHPV型に対するワクチン、のことです。

日本では、 2価サーバリクスCervarix (Glaxo-Smith-Kline 社、HPV16,18型)、 4価のガーダシルGardasil (Merck社、HPV6,11,16,18型)の2種類が認可されており、9価は現在認可申請中です。

9価ワクチンは、今までの4価のものに加えて、HPV 31,33,45, 52, 58型が加わっています。そのため、子宮頸がんの原因となるHVP型の約90%をカバーできるようになりました。より予防効果を高めた物です。

HPVの予防接種は3回必要なのですが、娘はすでに2回目の接種が終わり、後1回で終了です。親として、 ワクチンで防げる病気から子供を守れることに、ほっとしています。

アメリカでは、HPVは、11〜12歳の男女は接種を受けるように、となっておりますが、3回の接種が必要であるためか、3回全ての接種を終えたティーンの女性の率は2014年では、39.7%と、他のワクチンと比べると、残念ながらまだ低い、という結果が出ております。

さて、みなさんが、気になる有害事象・副作用ですが、承認されているその他のワクチンと同程度であることがわかっています。

日本のメディアでは、なぜか専門家であるはずの医師や学会、WHOなどの見解を、『利益相反があるから信頼性がない』と一蹴する傾向があるように感じます。

日本に置ける子宮頸がんワクチン問題について、参考まで、村中 璃子医師による記事を4つ、紹介させていただきます。とてもよくまとまっておりますので、興味のある方は是非、お読みください。



では、実際に接種を2回受けた娘ですが、注射部の発赤や疼痛、といったもの以外には、特に何も症状は出ておりません。本人にも感想を聞いてみたところ、「他のワクチンより少し痛みが強かったよ!』、とのことでした。

これを読んでいる皆さんに、是非もう一度問いかけたいと思います。

6年間、医学部にて医師になるための勉強をして、さらに卒後最低2年、普通はさらに自分の専門の分野の研修を4年〜6年。最低合計12年以上、医学を学んできた人の言葉と、有名だけれどお医学を学んだことのない方の言葉、あなたは、どちらの言葉がより信頼が置けると思われますか?

子宮頸がんワクチンについても、国内外の信頼ある専門家や専門機関の意見をきちんと聞いて、感情でなく事実に基づいて判断してもらいたい、と思います。

来年は、息子もHPVを接種予定です。

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